六行目は三様の働き

光透波理論的に言いますと、五十音の第六行目は「ム」という音に「務」という字を当て、務めの行と呼んでいます。この行には「三様の態」という脇書きがついています。三種類の機能を持っているという意味です。清音のみの五十音の他に濁音と半濁音を加えますと、全部で75音ありますので、これも小田野早秧によって文字を当てた表にされています。

75音の表の六行目を見ますと、濁音と半濁音も含めて三行が並んで同じ囲みのボックスに入っています。日本語に使われている全ての音の総計は「ン」も加えると76音だけです。この数値に着目した小田野は以下の文字を構成することを発見して大きな納得をされたとのことです。

弁と言う字の意味は「話」、「コトバで言い表すこと」等です。これが天の弁ですと、「弁天」という多芸多才の智慧にあふれた神様の名前にもなっています。
余談ですが、琵琶(ビワ/備話)を持っていらっしゃるのも意味深ですね。琵琶は音楽のメロディーを聞かせる楽器ではなく、弾き語りのための楽器で、語るとは弁を使うということです。面白いですね。

さて、「ヌ/奴」が出てきた後に「務」の行となっているので、奴/人間の務めと教え示されていると解釈して更なる探求をして行きましょう。

清音の他に二種の展開をしている行はここだけです。半濁音は一行しかないのです。この音を、濁りに反発して音を清める力を持った音という意味で小田野は「反濁音」と名付けました。神社で「パンパン」と柏手をうったり、太鼓を打ったりする音は「清め」の為の行為と言われています。小田野は濁音を清い音に還す性能を持った音として捉えていました。
五行目のナニヌネノの真ん中、「基本の音の段」であるウクスツヌで奴/人間が地球に生まれ出て来ました。誕生から約46億年と言われている地球の歴史の0.1%にも満たないような一コマの最後の方でやっと出て来たということですから、人間を生み出すまでの準備期間ともいえる長い期間がアからトまでの作業内容であったわけです。紅白歌合戦ならトリが出てきたわけです。最後に登場することをトリと言うのも面白いですね。透(至高の速度を持つエネルギーの属性)の理とはね。

閑話休題。小田野早秧作成の地球と人類の進化の歴史年表によれば36億年くらい前にアメーバのような単純な構造の最初の生命体が誕生してから何十億年が経ち、360万年前くらい前に「地上最終生物」として人類の祖先が誕生したとあります。単細胞生物から人類のような複雑な細胞構造を持った知的生命体が生まれるまでにはそれだけ進化の過程があったとも言えると思います。

では六行目のお話に入りましょう。
清音のハヒフヘホの行にはエネルギーの有り方や人間が存在する宇宙と言う「場」の状態、その構造を教え示している文字が表示されています。その状態の中で如何に生きて行けば良いのかが直接的に説明されている行とも言えます。勿論字分けによって掘り下げなければ分からないのですが。

如何に生きるべきかという哲学的命題に答を見出す為には考えるということの他に、生きて体験するという行為も必要とされています。体験するというのは多くの場合、「こうすると失敗して痛い目を見る」ということです。苦しみ、悩みながら少しずつ学んで賢くなるという過程が個人としても、人類全体としても何万年、何千年、何十年とあったわけです。奪い奪われ、殺し殺され、騙し騙され、搾取し搾取されてきた歴史的体験の集積があります。辛酸の体験は詩や戯曲、小説や、現代では映画のような画像もあるドラマとしても表現され、個人が体験していないことでも人類共有の情報として体験されています。これが濁音のバビブベボの行に表示されている文字を分解すると出てくるのですが、直接的には必ずしも好ましくない意味には見えないのが示唆的です。表面的には中立的なのに、掘り下げると残酷な意味から希望が持てる意味までを含んでいます。

例えば、牛を電気棒で殺しても、それをした人以外は血抜きをして小分けにしてある状態で入手して、誰か他の人が調理して器に盛って出されたものを食べる際には残酷さは体験されていません。もっとわかり難い例もあります。
両親が愛する子供に衣服を与え、汚れたら洗濯して清潔なものを着せ、労働して報酬を得て、食べ物を入手して与える。月謝を払って教育が受けられるようにする。そして成人したら独立して生きられるように準備をしてあげる。しかし世の中で生きる為には切磋琢磨し、闘い、勝ち残って行かなければならないので、ギャップは非常に大きいでしょう。子供を甘やかして、生存に必要な知恵をほとんど授けない両親の行為は結果的には残酷と言えます。「親切が仇」となり、子供が自立できなくなってしまうのです。ですから時には文字通り「親を切る」ことが自立には必要なのです。

ですからそのように濁音の行は複雑なのです。
濁りを取るにはそれに反発するようなエネルギーが必要なのです。これがパピプペポの行に表示されている文字を分解、分析すると分かって来ます。以前パピプペポの行の話も少ししましたが、反濁音の行の文字が含んでいる意義は非常に複雑にして難解です。直接的に解決するような行為だけでなく、長期的かつ紆余曲折もある複雑な過程を要することが多いからです。今回は書ききれませんので、いつかまた折を見て書きます。

2018.6.12 記
20 T 至高の答 18トク解く 6ム務 12開く

五十音表の六行目にあるパピプペポの音

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