竜という字を分けて見てみましょう。龍という字もありますが、竜はそれより古くからある古字だそうです。現在英語のDRAGONは竜と訳されています。
音が開く(Lは開くという意味)と教えてくださっています。音は振動であり振動があらゆる物を作っていることは「理解という光」でも少し触れました。竜は神話や伝説上の生き物ですが、干支にもあるように私たちにとっては馴染みが深くそのイメージはどなたの意識の中にもしっかりと存在していると思います。そして竜には二種類あって、神社の柱などによく彫られているのは登り竜と降り竜のセットです。
さて、今回は竜を二つの観点から考察して見ることにします。次の図ではDNAの二重らせんと竜の関連性をリストアップしています。DRAGONの中にはDNAとRNA(注1)の両方があることを教えてくれたのは光透波の勉強仲間の藤田知江さんです。
ご存知のようにDNAは4種の塩基で構成されています。4つの塩基の3つずつの組み合わせ(コドンと呼ばれます)は64種類です。64はムシと読めます。後で出てくる虫に関係するのでここで指摘しておきます。ちなみに64はまた易の卦(注2)の総数でもあります。
蛋白質はDNAが異なる種類の設計図を作り、それに従ってRNAが実際に働いて作られます。ここではそれらの関連性が字分けをすると出現するという驚異的な一例をお見せします。
蛋白質の蛋は足を意味する疋と虫に分けられます。アシには吾思を当てました。吾の思い、個人である私の思いとも解せます。この思いは大部分自分が中心ですが、進化して行けばずっと愛他的にもなって行くでしょう。究極は無私の愛である無詞になりますが、その過渡期においては様々な挫折、失望、苦悩、苦痛を味わうという人生を体験するわけです。虫はまた64という数を運んでいます。ビックリ(吃驚)です。初めは吃驚などしないと思いますが、字分けをしているとだんだんに天の計らい、大自然の設計図の緻密さと精妙さに吃驚仰天するようになるのです。私はそうでした。
白は「・」と「日」に分けられます。天は・が回転して展開しているこの世界だとは他に書きました。日はヒと読むと日本語の数読みであるヒ、フ、ミ、ヨ、イの一、絶対という意味でもあります。絶対という唯一無二の天の白(コトバも意味します。告白の白ですから)という黄金の命の波である質(シツ)、詞に通じている質が「蛋白質」という言葉に込められているのです。読み解けばということですが。
概念で字を見る人は「虫」と見ただけで毛虫やムカデをイメージして気分が悪くなるかもしれませんが、64にすれば何の不快感もなくなります。無詞に至っては憧れの対象となります。このように概念から脱却するプロセスが字分けとも言えます。
注1.RNA(リボ核酸)には、メッセンジャーRNAのほかに、トランスファーRNA、リボソームRNAの3種類があり、これらのすべてが蛋白質生合成において機能している。
注2.古代中国では存在するすべての根源は宇宙の大局(陰陽の二つが出てくる元。言い換えるとプラスとマイナス)のもとにあり、その大局の変化によって自然界が変化していくと考えた。その変化が8つの形、すなわち、地・雷・水・山・沢・火・風・天である。さらに、この8つを組み合わせると64の卦ができる。
2016.03.16 記
https://37kotoha.net/10/光透波とは何か-2/