メニューには頭のページとありますが、帽子の台の話ではなくこれからお話しして行こうと思っているのは実は脳のことです。
脳が何をしているかは皆さまよくご存じですね。脳が働いていなかったら、体は動きません。考えることもできないし見ることも聞くこともできません。要するに生活できないのですが、これの使い方は人によって千差万別です。天才から普通の人(おおざっぱなくくりですが)、認知症で生活全部を他の人に介助してもらって生きている人までいます。
皆さまは今このブログを読んでいらっしゃるわけですから認知症にはなっていらっしゃらないと思います。認知症の初期の兆しは、「知らないことに対して好奇心が起きない」というものです。新しい情報を取り込んでそれを使って今までしたことがなかったことを始める、考えたこともなかったことにつて考えてみるという気がなくなってしまった状態になっているということです。たとえば定年退職後に今まで妻任せだった料理を始める、娘と孫が住んでいるアメリカに行くために英会話を習う、運動不足解消にダンスを習う、楽しく頭をひねることができる俳句をひねってみる等々。
日常的にずっとやってきた作業はあまり考えなくても手順がしっかり脳に刻まれているので出来るものです。いわば全自動洗濯機のようにスイッチを入れると自然に動き出すというのに似ています。慣れたことはオートマチック仕様、初めてやることはマニュアル仕様の機械みたいなもので、こちらは「考える」という作業をしなければなりません。これが苦痛になってくるのが脳の機能の後退の兆しです。
一度苦痛なこと(考える)を避けても生きていられるという経験をすると、「自分で考えて工夫をしなくても死なないのだ」と学習します。これはどんどんエスカレートして行きます。楽な方へ流れ始めると逆行は時と共にますます困難になります。脳はどんどん縮かんで固まって(脳萎縮)行きます。

左は同じ年齢でも中身がスカスカになっているBさんと、みっしり詰まっているAさんの画像です。見ればわかるように加齢による機能後退は誰にでも当てはまるわけではありませんね。

しかし脳が老化しないように何か防止策をとっていないとやはり普通は年齢と共に萎縮はして行きがちです。食べるもの、運動不足による血行障害など生活習慣もさることながら好奇心や生きる意欲が不足したらやはり普通は若い人とは差が出てきます。
さて、人間も含めて動物は生存が脅かされるような危機に直面すると普段とは違う生理状態になります。死にもの狂いで知恵をしぼる(脳の活動を活性化するホルモンが出るため)、アドレナリンが出て普段の何倍もの力が出る(火事場のバカ力)、普段より敏捷に動ける(遁走行為あるいは戦闘行為を可能にするために生理機能が必要な準備をするため)など。臨戦態勢でボケる人はないと思います。死にたくないという本能があるからです。
ところが人間の社会は自分で生きるための作業が出来なくても誰か他の人が助けてくれるという仕組みになっています。助け合いは確かに素晴らしいことですが、日本のような経済的に豊かな先進工業国の社会では行き過ぎを警告するブザーが働いていないのです。
洗濯機なら洗い物を入れすぎるとブザーが鳴って動きませんが、
脳は全自動にしてはならない
確かに自律神経という、機械に喩えれば出荷時の初期設定があって体が死なないように自動的に機能しています(恒常性維持機能)が、これ以外の作業は、考えながら、工夫しながら、なるべく自分で出来ることはやってみて、それでも出来ない場合だけ家族や友達やプロに頼む。知らないことは自分で調べてみる。そのうちに「考える力」が出てきます。この力(振動するエネルギー波)が脳の神経細胞を奮い立たせ、新しい回路を作り(シナプス結合)私のような高齢者を認知症から護ってくれるのだと信じています。この「考える力」については光透波のページでお話をして行きますね。
追記。認知症の原因は大きく分けて加齢による脳機能の後退と脳の血管障害によって起きるものと、アルツハイマー病のような病気とがありますが、いずれも進行度の差はあれ、脳の萎縮が関わっています。アルツハイマー病は脳にアミロイドベータという毒素が蓄積する、レビー症もピック病もヤコブ病も皆脳に何らかの異物が蓄積して起きることが解明されています。他にも脳の病気はいろいろありますが、多くは生活習慣が関わっています。原因が何であれ、結果は脳の神経細胞が侵害されて行くものです。侵害された神経細胞は生き返らないのですが、脳には使われていない神経細胞がたくさんあります。使われていない細胞とはシナプス結合がされていない細胞のことです。そこで新たな回路を作って行くという作業が役に立つのではないかと思うのです。バイパスを作って行くわけです。
2016.1.23 記