フアイー父の愛

前回日本語には五十音という文字の表記法があって、これが宇宙の構造を解き明かすいわばカギのような機能を持っているとお話ししました。

では外国語に何かカギのようなものは無いのか、片手落ちではないか、不公平ではないかと思われるかもしれません。私は不思議に思いました。そこで小田野先生にお訊ねしたところ、外国語の多くはアルファベットという文字表記を使用しているが、そのアルファベットがカギとしての機能を持っているとのことでした。世界で最も多く使用されている現代英語のアルファベットについては他の機会にもう少し詳しくお話しするとして、ここでは外国語の中でも非常に古い文字であるギリシャ文字について少しお話しします。

図は一覧です。全部で24文字です。
ギリシャ文字一覧お気づきのようにギリシャ文字は数学記号やIT用語によく使用されています。

この中にファイ(Φ、φ)と言う文字があります。21番目の文字です。今日はこの字を検証してみましょう。記号として使われている場合の意義は次のようなものです。

  • 大文字のΦは電磁気学で磁束をあらわす
  • 小文字のϕはいろいろな分野で使われているがそのうちの主なものは、幾何学においてθ(テータ・シータ)に次いで角度をあらわす
  • 黄金比をあらわす記号としても使われる
  • 量子力学ではψ(プサイ・プシー)と共に波動関数としても使われる

まず磁束を表すというところに注目して見ました。宇宙にあるあらゆる物体は電磁気的存在です。大は恒星から小は原子に至るまで電気的にプラス(+)とマイナス(-)とで成り立っている「場」、電磁場です。私たちの体も電磁場です。さて、磁束は+の電気です。エネルギーを中心に引きつけて集める性質(引力―求心性)を持っています、-は反対にエネルギーを外へと飛ばす性質(斥力―遠心性)を持っています。光透波理論で+は縦軸で父のエネルギー、-は横軸で母のエネルギーと取っています。そして両方が無ければ何物も存在しえないので互いに不可欠の存在として見ています。これを土台として宇宙が成り立っているのですから。

父を日本語ではフと読みます。フ音のフです。父の愛をフアイ(父愛)とつなげるとΦの読み音になるのが面白いです。この字の形が丸の中に一本縦軸が通っているのも面白いです。丸は「場」の形(注1)と取りますと、「場」における縦軸の形がファイなのですから父の愛だ~と思ってゾクゾク、ワクワクしました。

そして黄金比も表しているのですが長くなるので黄金比についてはまた今度。

では父の字分けを一種類ご紹介します。

父の字分け

父という字はカタカナの「ハ」と「×」という数学記号に分けられます。ハは(フアイには波動関数という意味もありましたね)と取り、×という記号は英語でタイムと言います(注2)のでと取ります。「タイム―田意務」とは音によって展開されている此処()という場(ココロ―)が果たしている務めと取ります。ここで言う務めとは何かと言いますと、

一瞬も休むことなくこの宇宙を存在せしめ、その運行を司り、あらゆる生き物を養い生かしている天の父母の果たしている役割のことです。

私たちは「生かされている」のであって自分独りの力で生きているのではないのです。父の血と智慧は母が女性の役割分担によって乳という栄養分を子に与えて養っているという共同作業をしているのです。

なお時空座標において時間軸は縦軸です。すごいですね。このように字をじっくり見て行くと、これでもかと何重にも宇宙の構造を指し示していただいているのが分かるのです。

注1.原子を例にとると、プラスの電荷を帯びた陽子の周囲をマイナスの電荷を帯びた電子がいくつか高速で回っています。回っていることで成立している場は必然的に円形状になります。
注2.英語で、例えば2×2はtwo times twoと言う。

2016.8.5
続く
母は意識の中心核

https://37kotoha.net/10/光透波とは何か-2/

波動関数が何かについて少し説明している記事
労多くして~でもチャレンジ、光の速度の話

悪行の温床―心の穴

先日物置の奥にあった古い花瓶を年長の家族のTが私に見せてどういう品物かを話してくれた。Tは母の姪で私が生まれる前の父を知っている人だ。それによると二人が東京に住んでいたころ商店街を散歩中に骨董店をのぞいてこれを見つけ二人で相談して買ったという。子供の頃に家にあって時々花が活けてあったのを思い出すと同時に若かった頃の両親の姿が目に浮かんできた。父は母のことを「かあさん」と呼んでいて非常にていねいで美しい言葉で話す人だった。父の声音には尊敬と愛情の両方がこもっていた。両親は互いに対し美しい言葉で話をする人たちだった。物心ついた頃から何年かは疎開先の奥多摩に住んでいたのだが、当時は家族の団欒には祖母とTも加わって楽しそうに笑いながら話をしていたのをよく覚えている。和やかで美しい声音が快く、その場を離れたくなくていつも茶の間の片隅に座布団を敷いてそこに寝そべっていた。途中で眠ってしまうと誰かが抱き上げて布団まで運んでくれたものだ。ふんわり柔らかいのが母の腕で、大きくて骨っぽいのが父の腕だった。父の腕の感触と匂いをまざまざと思い出すと同時に懐かしさがこみあげてきた。後年父に対し腹が立つことがあって心が離れてしまいがちになったが今ではただ懐かしい。

父に対し怒っていたあの頃何がそんなに腹立たしかったのだろうか、怒りの原因はなんだったのだろうかと内観を続けていた時にまるでヘドロのような汚濁の池にはまって溺れ死にしそうになった経験があった。その時に大きな気づきがあった。汚濁は個人のものではなく人類全体の怒りの集積だったのだと。この時に「一蓮托生」という言葉の意味が初めて実感できた。

天の父母である至高の叡智である創造の源とは異なり、人間である両親は決して完ぺきではないが、足りない点も含めて受け入れ、愛することができたら心に空白の穴は出来ないだろうと思う。人間が犯すあらゆる理不尽で残虐で破壊的な行為は心に穴があるせいだと言った賢い人がいる。その通りだと思う。

心に穴があると、寒くて、孤独で、腹が立ってイラつき、誰かを攻撃したくなる。または何かの依存症になって穴があることを忘れてしまおうとする。それでも穴は埋まらないのでいつまでたっても破壊行為は止まらない。多くの人が同じように破壊的になると地球は大きな被害を受ける。愛と他者に対する尊敬の心のない人々の犯す行為が積もり積もって今は地球上の生命は瀕死の状態になってきている。どれだけの種が絶滅したろうか。絶滅危惧種になっているだろうか。海も土も水も汚染されてしまった。それでも破壊行為は止まない。乾いた心の飢えに浸食されて心身ともにボロボロになって行きつく果てが「病」という愛の鞭で、「気づきなさい」と教えてもらっているのだ。

「自分は何も悪いことはしていないのに何故こんなひどい目にあうのか」と言う人は多いが、悪いこととは他の人間に対してという意味が多い。全生命にとってという点から見てもそう言い切れるだろうか。これが「一蓮托生」ということなのだ。これに気づかないと自己破壊する。そういう順序と筋道を明確に認識する理性がある人たちが破壊の反対のエネルギーの振動を発信することで悪行の根源にある破壊のエネルギーの振動を打ち消す効果をもたらすことができるのだと私は考えている。

たとえ講演会をして回らなくても、本を書かなくても、誰にも知られない無名の人であっても、今いる処で触れ合っている人たちや生き物に愛と尊敬のこもった美しい言葉で話しかけ、感謝と友愛を表現するという日常の行為が地球に平和をもたらすすごい影響力を持っていると私は信じています。

2016.8.3

世界が抱える15の問題とその全てが帰着する一点

父の音閉音と前提宇宙とビッグバン

 

先月から父について書いてきました。口を閉じたままで発音できる唯一の音、そしてそれは全ての音の元であるとお話ししました。この閉じた音を光透波理論では「閉音、へいおん」と呼びます。母の音「母音」の前にはその音の元となる音があってそれが父の音「父音、ふおん」であると光透波理論では解釈しています。

この父音があってこそ出て来られた母音は開いた音、つまり「開音節」で、その母音を纏めた音が「AUM、オウム」であって、神秘学やインド哲学などでは宇宙の種音と呼んでいます。瞑想なさる方やインドの行であるヨガをなさっている方々も多分聖なる音として唱えていらっしゃることと思います。

では宇宙の種音と父音の関係はどうなっているのでしょうか?今まで誰も父音に関して何か研究した文献を著した人はありません。つまり前代未聞なのです。小田野早秧という人が初めてこの閉じた音の役割に気づいて研究をされたのです。これはとても重要なことなので心に銘じておいてください。

ではこれから宇宙の創生と種音の関係についての光透波理論的所見を少しだけご紹介します。

現在、宇宙はいわゆる「ビッグバン」によって始まったという仮説は多くの人たちに受け入れられています。元々は極小の一点(10のマイナス何十乗という極小で高温の一点)からの爆発によって始まり、いまだに膨張を続けていると考えられています。ビッグバンによって一点から開いて膨張を続けているということを「母音、開いた音」と取りますと、その前には何があったのだろうか。当時の科学では何もなかったという状態があった、つまり無だったとされていました。しかしそれは無ではなく何かがあったのだと小田野早秧は考えました。そしてそれを「前提宇宙」と名付けたのです。これは小田野の造語です。そういう考えが今までなかったので用語も無く、新しい用語を作る必要があったわけです。さて、この前提宇宙が無限に縮小してあまりの圧縮度に限界まで行き詰まった末にそれこそブラックホール化し、結果的にそして必然的に爆発反転して今の宇宙が出来たというのが光透波理論です。閉じた音が開くための産みの苦しみを経て開いた音の宇宙が出て来たという考えですが、この説明は今までには他にはありませんでした。

しかし最近になってその前提宇宙なるものがあったかもしれないという新しい仮説が今出てきたのです。そう考える科学者は量子の研究者で量子というものを研究して行くとそういう仮説も成り立つというところに行きつくらしいのです。
https://wired.jp/2016/07/29/big-bounce-universe/

これに、量子を研究したこともない人がすでに気づいていたのです。では何を研究していて気づいたのだと思いますか?

答は、そう、「音」です。音の持つ意味とその音の出来てきた順番性という両方の観点を徹底的に研究することで多くの気づきが起きたのです。母音の前に父音があって、父母の後に子の音「子音」が出て来たという順番性です。その意義がいかに重要であるかを人類はまだよく知りません。特に日本語を日常使っていない人たちは知る手立てを持っていない為に研究を促すようなきっかけがなかったのです。その「知る手立て」とは日本語の五十音の表なのです、ご存知のようにア、カ、サ、タ、ナ、ハ、マ、ヤ、ラ、ワの十行とそれぞれの行に含まれている五音です、合計で五十音、これにンを加えて五十一音、これが云音表です。これだけで前提宇宙という考えにも行きついたわけです。

これから先も引き続きこの音というものの意義をご紹介して行きたいと思います。
2016.8.2
フアイー父の愛